弓道を極めるドイツ人

Hai2005-08-04

先日からようやく読書の時間をとれる様になってきた。

といってもお盆で店は混み合ってきているので正確に言うと、昨日は読む時間は無かった。

だから正直に言うと休日の日に出かけずに読書に時間を当てる事ができた事が大きかった。

読了後の充実感が今も続いている。こうなると、すこぶる体調がいい。

最新の本を読み終え、もしかしたら妙な箇所で納得したのかもしれない。

ドイツ人哲学者オイゲン・へリゲル大正13年から5年間

東北帝国大学の哲学の講師として滞在した際に

婦人と共に弓道に励んだ事を記した書に『日本の弓術』10年後に改題『弓と禅』がある。

阿波研造師範から習った言葉を引用しながら記す言葉が心の奥にまで入り込む。



印象深い言葉を引用しよう。
この言葉の羅列から皆さんが各自の心に浮かんだものを大切にして欲しい

『離れ(弓術の秘技であり口伝として伝わる)・・・無心で弓を引き無為のうちに自ずと弓が離れるその時を待たねばならない。』

『意図無く引き絞った状態の外は、もはや何ものも貴方に残らないほど、あなた自身から離脱して、決定的にあなた自身と貴方のもの一切を捨て去る事によってです。』

『的はどうでもかまわないから、これまで同様に射なさい。』

『いやその狙う事がいけない。的の事も中てることも、そのほか
どんなことも考えてはならない。弓を引いて矢が自然に離れるまで待っていなさい。
他のことは、全てなるがままにしておきなさい。』

『悪い射に腹を立ててはならないということは、貴方はもうとっくにご存知のはずです。
善い射に喜ばない事を付け足しなさい。快と不快との間を右往左往することから貴方を離脱せねばなりません。』

僕達は目標をクリアしなければならないのは当然です。

どのような立場にある方であっても目標を設定し向上しようとします。

しかし、その目標の為に身動きできなくなることがあるのも人間心理のもう一つの側面です。

超絶と言う言葉が超克と言う言葉が適切なのかわかりませんが、

すなおな揺らぐことの無い迷い無い心

でなされる事のみが物事を成就させるように思うのです。

目標を立てることと

達成する時の心の質の違いをハッキリさせていただけた事は

ヒジョウニありがたいことです。

これも1人では出来ない事です。良き仲間があればこそでしょう。



目標を達成して成就と言う言葉自体も

僕達には関係ないのかもしれません。